健診や保健指導が不可欠


メタボリック対策には食事療法や運動をすることともに、メタボリックシンドロームに着目した健診や保健指導が不可欠です。

現在、生活習慣病の患者さんやその予備群が増加しており、生活習慣病が死亡原因の約6割、国民医療費の約3割を占めています。

メタボリック対策が必要な人達は厚生労働省の平成16年国民健康・栄養調査によると、40歳から74歳の男性2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームが強く疑われるかその予備群と考えられ、日本の同年齢における有病者数は約940万人、予備群者数は1020万人、併せて約1960万人と推定されています。

このため生活習慣病の予防、特に、健診による予備群の早期発見と保健指導の徹底が重要と見られています。

メタボリックシンドロームでは、虚血性心疾患や脳血管疾患などの動脈硬化症疾患を発症する可能性が高くなります。そのため運動習慣の徹底や食生活の改善など生活習慣の改善により内臓脂肪を減少させ、それらの発症リスクの低減を図る必要があります。

メタボリックシンドロームは過食、飽食などの食生活、運動不足などの長年の不健康な生活の蓄積が背景にあることは間違いのない事実であると思われます。皮肉にも、便利で豊かになった生活が不健康な生活習慣だった場合には、命を脅かしかねない病気の温床となっています。最近は、内臓脂肪蓄積肥満の若年化も懸念されています。

メタボリック対策は子供から大人までの全世代に渡って気をつけていかねばならない、最優先課題といえるでしょう。年齢を問わず日ごろからの健康管理に気を配ることが大切です。

健康づくりのための運動指針2006<エクササイズガイド2006>


メタボリック対策には生活習慣病予防のための運動が欠かせません。

厚生労働省は、増加する生活習慣病を予防するために「健康づくりのための運動指針2006<エクササイズガイド2006>」を2006年7月に発表しました。

この健康づくりのための運動指針は、安全で有効な運動を広く国民に普及することを目的とし、現在の身体活動量や体力の評価、目標の設定方法、運動内容の選択などについて具体的に示しています。

メタボリック対策のための運動量の目標というのがあります。健康づくりのための身体活動量の目標というのが定められています。

内容は、週23エクササイズの活発な身体活動(運動・生活活動)を行う!
そのうち4エクササイズは活発な運動を!
というものとなっています。

メタボリック対策のための運動量の目標の中にある1エクササイズに相当する活発な身体活動とはどういったものなのかも定義されています。次は生活活動に関する項目から説明をしたいと思います。

 歩行、車の荷物の積み下ろし:20分
 自転車、子供と遊ぶ:15分
 雪かき:10分
 重たい荷物を運ぶ:7から8分

この運動指針は健康成人を対象としています。持病のある方はかかりつけの医師に相談し、安全に運動を実施することが望まれます。メタボリック対策のために安全に運動を継続することが大切です。


臓脂肪型肥満を防止


メタボリック対策には内臓脂肪型肥満を防止することも大切です。肥満には洋ナシ型といわれる下半身肥満と、リンゴ型といわれる上半身肥満タイプがあります。

洋ナシ型肥満とは下腹部や太もも、お尻に脂肪がつきやすい皮下脂肪型肥満のことで女性に多くみられます。

りんご型肥満とは、特にお腹まわりに脂肪がついている内臓脂肪型肥満を指すといわれています。

メタボリックシンドロームに該当する人は、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上になると内臓脂肪面積が男女ともに100平方センチ以上あると推定され、健康上の危険領域に足を踏み込んだ状態といえます。

メタボリックシンドロームは内臓脂肪が非常に問題になります。小腸などの内臓の周囲に蓄積された内臓脂肪が怖いのは、動脈硬化を抑制する作用のあるアディポサイトカインという物質の正常な分泌を妨げることによります。その結果、動脈硬化が進み、糖・脂質代謝異常、高血圧になり、やがて重篤な心血管疾患等を引き起こします。

メタボリック対策には喫煙習慣の改善も重要だといわれています。メタボリックシンドロームに喫煙習慣が加わると病気の発症リスクがさらに高くなるので、喫煙習慣の改善も早急の対策となります。

内臓脂肪を燃焼させる


メタボリック対策には内臓脂肪を燃焼させることが一番です。内臓脂肪を減らすのは意外とカンタンです。余分な脂肪は燃焼させればいいわけです。

内臓脂肪は「運動」すれば確実に燃焼します。蓄積してしまった内臓脂肪は運動で少しずつ消費し、食べ過ぎたときはその分のカロリーを溜め込まないように、小まめに身体を動かすように心がけましょう。

メタボリック対策は買い物や通勤時に1駅分歩く、階段を使う、こまめに動くなど日常生活のちょっとした工夫と努力が内臓脂肪の解消に役立ちます。

これだけのことでも日々の積み重ねのおかげで、確実に内臓脂肪の燃焼につながっていきます。

メタボリック対策として厚生労働省に設置された「生活習慣病健診・保健指導の在り方に関する検討会」では、生活習慣病対策のスローガンを掲げています。
(1)運動習慣の徹底
(2)食生活の改善
(3)禁煙

それでもよくならない人には最後の最後として薬の投与をすすめています。

メタボリック対策として掲げられている「運動習慣の徹底」「食生活の改善」「禁煙」。これらは日々の心がけで充分に対策できる項目となっています。

毎日のちょっとした心がけで将来に渡っての生活習慣病の予防となりますので、是非しっかりと実践していきましょう。

メタボリック予防のための目安


メタボリック対策のためにはメタボリックシンドロームを予防するためのめやすを知っておくことが大変重要となります。

適正体重」「運動習慣の基準」「食生活の基準」など、さまざまな指標をおぼえておく必要があります。

メタボリック対策のためには全ての数値を理解しておくことが大切です。どのくらいの運動をしたらよいかなどの「運動」や「食生活」の目安となる数値などが公開されているので、以下に紹介します。

・BMI<18.5…やせ
・BMI>25…肥満

メタボリック対策のためには適正体重を知っておくことも大切です。適正体重とBMIの計算方法をおぼえておいて下さい。

・適正体重の計算方法
 適正体重(kg)=身長<m>×身長(m)×22
 例)身長165cmの場合、適正体重は1.65×1.65×22=59.9kg
・BMIの計算方法
 BMI=体重(kg)÷身長<m>÷身長(m)
 例)身長1m65cm(1.65m)で体重が65kgの場合、
   65÷1.65÷1.65=23.9

メタボリック対策のためには運動習慣の徹底は不可欠です。次は運動習慣の基準をご紹介しておきましょう。

・日常生活における歩数(1日当たり)
 男性9,200歩以上
 女性8,300歩以上
・運動の習慣化 
 1回30分以上の運動を週2回

メタボリック対策のためには食生活の改善は不可欠です。次は食生活の基準をご紹介しておきましょう。
・脂肪によるエネルギー摂取は25%以下に(20〜40歳代)
・食塩摂取の減量を。目標は、1日10g未満
・野菜の摂取量の増加を。目標は、1日350g以上