メタボ健診でメタボリックシンドロームを予防できるのか


いよいよメタボ健診が2008年4月からスタートしますが、その前に誰もが思っていることが一つあるのではないでしょうか。

それは、メタボ健診で本当にメタボリックシンドロームを予防できるのかということです。

いくらメタボ健診と銘打っていても、実際にメタボリックシンドロームであるかどうかの判断がしっかりできなければ全く意味がないですし、それに対する指導も適切でなければ予防は難しく、ただ時間を無駄にするだけです。

そんな不安に駆られ健診に乗り気でない方も多いことでしょう。

メタボ健診で検査する項目は、いずれもメタボリックシンドロームを定義する上で重要な指標です。その基準値も、これまでの実績を踏まえた上で何度も検討を重ねた中で定められた値です。

しかし、はっきり言ってそれらが絶対とは言い切れません。何故なら、まだメタボ健診としての実績自体が皆無だからです。

何かを始める時、そこには決して保障はありません。間違っている可能性だってあるのです。しかし、それを指摘していたらキリがないのも事実なのです。

不安はもっともですし、二の足を踏む気持ちは十分わかります。ですが、それを押し殺して受けてみることをオススメします。

4月から健診を受ける一人一人がサンプルのようなものです。その数が増えれば増えるだけ信憑性が増し、それが実績となって、確かな予防手段へと変わっていくのです。

財政等に関する不信感もあるでしょうが、それらを訴えるのとは別に、健診は受けてみるべきです。

メタボ健診は国の政策として立ち上がったかもしれませんが、その内容は国民全体で作り上げていくべきだと思います。

メタボ健診の義務化の理由


40歳〜74歳の健康保険加入者は、納税や勤労と同じようにメタボ健診を受けることが義務となります。

この義務化の背景には様々な思惑があると言われています。一部胡散臭いものもありますが、大抵は国民のメタボリックシンドロームに対する認識の甘さを是正するというものです。

メタボリックシンドロームに対する現在の日本人の認識は、あまり深刻とはいえません。バラエティ番組などで良く見かけるデブタレントや大食いなどの影響によるものだと思われます。

テレビの中で彼ら、彼女らに向けて発せられる「メタボ」の言葉はとても軽く聞こえますし、これを病気としてではなく単なる肥満状態のことを指す言葉として使われるケースがほとんどです。

今の日本社会ではメタボという言葉が誤解されたまま広がっているという由々しき事態になっているのです。

テレビタレントに原因があるとまでは言えませんが、現状はあまり芳しくはないと言わざるをえません。メタボ健診の義務化は、そういった風潮を打破する為に実施されたと言えます。

メタボリックシンドロームの深刻性を日本に広げるには、実際に健診を受けてもらい、自分の状況が以下に危険か説明を受ける機会を設けなければ、いつまで経ってもメタボリックシンドロームの深刻さが伝わらないという判断の元で、こういった流れができ上がったと言えます。

これは医者にとってもありがたいことと言われています。安定した健診代が得られるからです。

そのことで一部揶揄する声が挙がっていますが、予防の段階でお金を払うということは決してマイナスではありません。それを踏まえた上で議論していくべきでしょう。

メタボ健診の有効な利用法


自分の体型にルーズな認識だった人たちは、メタボ健診の義務化によって一つの転機を迎えることになります。

これまで目を逸らして来た部分がひとつの社会的ステータスとしてみなされてしまうとなると、どうしても逸らす訳にはいかなくなります。

そういう意味ではメタボ健診の義務化はダイエットにとても有効だとは思いませんか?

メタボ健診が義務化されたことで、これまでの生活習慣を見直す人が増えています。ダイエット食品などのダイエット効果をもたらす商品も市場により多く出回るようになり、ダイエットに有効な流れができつつあります。

この流れは、もしかしたら今ふくよかな体型の人にとっては苦痛かもしれません。これまでは個性としてみなされていたものが、社会的に劣る、悪であるという誤解を受けかねない状況だからです。

太っていることが悪いことだとみなされてしまう……そんな不安に駆られている人もいるかもしれません。

逆にこう考えてみてはいかがでしょう。自分の体型と生活習慣を見直すいい機会だと。

太っている事自体は決して恥ではありません。それに伴って、生活習慣病、そしてメタボリックシンドロームという恐ろしい病にかかる恐れがあるような状況であれば、それは改善しなければならないでしょう。

太っているように見えてもそれらの病気には何ら縁のない人もいます。そういう太り方も存在します。

それを確認する良い機会だとは思いませんか?

これまでは太っているという理由だけでメタボだといわれていた人は、今回のメタボ健診によって「太っていても健康」というステータスを得ることができるかもしれません。

これはとてもポジティブなことじゃないでしょうか。せっかくの機会なのですから、有効に活用してみてはいかがでしょう。

ダイエット市場に与えた影響


メタボ健診が義務化されることで、ダイエット商品の市場に対し非常に大きな影響を与えています。

メタボ健診が義務化されるということは、必然的に自分が肥満体質であることを見抜かれることになります。
もしそこで要指導ということになれば、やはり恥ずかしいと感じる人は多いのではないでしょうか。

そういった感情を踏まえ、メタボ健診の義務化が決定して以降、各企業がダイエット食品をはじめとしたダイエット商品に対して非常に力を注いでいるのです。

これまでダイエット商品は瞬間的な大ヒットこそ何例かありましたが、それがロングセラーとなることはほとんどありませんでした。

なぜならダイエットを長期的に続ける人が少ないからです。例えば10kg痩せたいと思い立った人は、数ヶ月経って10kg痩せたらそこでダイエットは終了です。

そこでリバウンドし再びダイエットするという人はそれほど多くありません。一定の満足度を得たことで、もうダイエットに対しての興味を失ってしまうのです。

ダイエットに関してはこれまで何度もブームが到来しその度にさまざまな方法、さまざまな商品が開発され、それがマスコミにも取り上げられ、夜空に上がる花火のように華々しく散っていきました。

今回はこれまでの一過性ブームとは訳が違います。実際に社会的な評価として広まり残ることになったのですから。

メタボ健診がダイエット市場に与える影響は、その一回目の健診が終わった後に更に大きくなるでしょう。その影響力たるや、いまだ計り知れません。

メタボ健診とダイエット


「デブを淘汰するという政策と同義だ」などと、メタボ健診が義務化されたことをネガティブにとらえる声が聞こえる一方で、一生懸命ダイエットに取り組もうとするポジティブな人たちもいます。

メタボ健診によるダイエット普及効果はかなり高いと目されているようで、ダイエットにまつわる商品がここ一年弱の間に相当発売されています。

メタボ健診が義務化されたことで、メタボリックシンドロームに関する項目の数値が一つの社会ステータスとして扱われるようになるのではという強迫観念にも似た不安や懸念が、ダイエット商品の購入に踏み切らせると踏んでのことでしょう。

確かに、ダイエット商品の中には有効な物もあります。中には高額にも拘らずまるで効果のない物もあったりします。一過性のブームにあやかって大量に購入することは控えましょう。

メタボリックシンドロームを予防するという意味でのダイエットならば、商品に頼らずとも実践できます。まず、生活を改善することです。

間食を控え一食の量を腹八分目に抑え、脂肪の多い食品を控え、毎朝30分でも散歩してみる。これだけで随分と変化が訪れるはずです。

安易に金銭で解決しようとしても結果的に上手くいかない場合が多いのは、これまでのダイエットブームで登場した数多のダイエット商品が定着してこなかった例が実証しています。

結局は自分自身の気の持ちようなんです。少しずつゆっくりと変えていけば、それがベストなのです。

メタボ健診のメリット


実施される前からメタボ健診の必要性については到る所で議論されています。

実際、メタボ健診を行うことで国民にとって本当にプラスになるのかというと、断言できるだけの材料はありません。

何故なら、まだ実施されていない以上、問題点がはっきりとしないからです。やってみて初めて出てくる問題点は確実にあり、それを政府がどう対応するかによってメタボ健診のトータル的な価値がようやくわかるのです。

現時点で考えられるメタボ健診のメリットは、医療界にとって有益であるということです。健診の義務化によって安定した健診料が得られますし国の補助も大きくなります。

これまでは放置しておいたメタボリックシンドローム予備軍がこぞって医療機関の御世話になることは間違いなく、その利益も十分に期待できるでしょう。

では、国民にとってはどうなのでしょうか。メタボ健診で国民が得られるメリットは、自分でも気が付いていなかったメタボリックシンドロームや生活習慣病の予兆に気が付くことができるという点がまず挙げられるでしょう。

血糖値やコレステロール値などは、普段会社勤めをしているサラリーマンなどにとって滅多にお目にかかれる数値ではないので、こういった検査機会が設けられるのはメリットと言えるでしょう。

もっとも、既に自覚していながら改善の意思がない人にとってはあまり良いこととはいえません。そういう人に対しての対象法に関してもどうやって行くのかはまだ未透明です。

メリットは、これから少しずつ作っていくことになるというのが実状ですね。メタボ健診を義務化してよかったという声が増えることが、当面の政府及び医療界の目標ということになるでしょう。